知力と体力の双方が急速に衰える老後

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■衰えが進みつつも適した仕事がない60代

 現在の60歳は、昔に比べて若々しい方が目立ちます。実際、70歳、もしくは75歳からを高齢者とすべきだという意見も多いようです。しかし、見かけが若くても、60歳になればさまざまな所に問題が生じることになります。


 これは、厚生労働省の年齢別通院者率を見ても明らかです。50代の通院者率は40%程度ですが、60代になると57%にまで跳ね上がります。つまり、60代のおおよそ6割の方が、身体のどこかに疾患や問題を抱えることになるわけです。


 よって、50代以前に予想していた自分像をそのままに、60代になっても働くことができるかというと、なかなか難しい部分も出始めることをあらかじめ考えておく必要はありそうです。


 なお、今後は60歳を超えた人の仕事に、ホワイトカラーの仕事はほぼ皆無となることが予想されています。これは先にもふれていますが、業務の多くがコンピュータに置き換わりつつあり、今後急速に進化するであろう人工知能が、さらに幅広い部分の業務を自動化してしまうからです。よって60歳を超えた人々に、ホワイトカラーの仕事はほぼ存在しなくなると考えて間違いないでしょう。


 このため、仕事が得られるにしても、体力勝負の仕事しか残らない可能性が高くなるわけですが、60歳を超えた段階でこれらの仕事をこなすのは、かなりの苦痛を伴うことになるはずです。結果として長続きができなかったり、体をこわして働けなくなるなどの問題が生じることも、あらかじめ想定しておく必要があるわけです。


■60代が単純作業さえできない理由

 また、60代になると、知力の衰えも顕著なものとなります。それまで従事してきた仕事であれば、問題なくこなすことができるものの、新たな仕事を始めようとすると、多くのことがうまくできない事実に気づいて愕然とするものです。


 たとえば、末端の労働には軽作業という名の重労働が存在します。つまり軽作業とは名ばかりであるわけですが、軽作業は、あくまでも単調な雑務であることが少なくありません。つまり誰にもできる作業であるわけですが、このような作業に60代の方が初めて就かれた現場を目にしたことがあります。


 簡単な説明を受けた後にそれを行うわけですが、ところが何度やってもその作業をまともにできません。これには本人も驚かれていましたが、定年前の職業を聞いて合点が行った記憶があります。定年前まで経理部で部長をされていたといい、指示を出す以外、自分で何もしてこなかった時期を20年以上も続けていたそうです。よって自ら動き、しかも末端の労働をこなすことなどの経験は皆無であり、本人のやる気とは裏腹に、まともに作業ができないといった自体を招くことになるわけです。


 このように、実際に遭遇してみなければわからないことは数多くあります。あまり楽観をしていると、実際に60代になった歳に働くことができずに頭を抱えてしまうこともあることを、あらかじめしっかりと把握しておく必要はありそうです。




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