マイホームのローンを老後まで支払い続けるリスク

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■昨今の長期住宅ローン支払いが難しい状況

 高度経済成長期において不動産の取得は、それ自体が利益を生まないマイホームであったとしても、資産形成に有効な手段とされていました。不動産は値上がり傾向にあったことから、値上がり益を得ることが可能であったからです。


 また、当時は終身雇用制度もあり、年功序列で給与も上昇するのが一般的でした。このため、購入当初は少々支払いが大変でも、いずれは生活が楽になり、定年を迎える頃には、支払いが完了するプランを立てることも可能でした。


 しかし現在では、終身雇用制度は完全に崩壊しています。また、労働人口の4割が非正規労働者であり、定年を迎えるまで職についていられる保証はありません。さらには、年功序列的に昇給が継続するのは大手企業や公務員に限られ、それ以外のサラリーマンは、今後、現状の給与水準を保持できる保証すらなくなりつつあります。


■資産価値が崩壊しつつあるマイホーム

 今後、日本の人口は減少を続けることが確実視されています。出生率が低水準をはっている現状においては、それも当然のことであり、少子高齢化傾向は、今後2060年以降までほぼ確実に続くことになります。


 このため、住宅は今後供給過剰の状態が続くことになります。よって、首都圏などの一部地域を除き、住宅価格は下落に転じることが予想されています。人口が減少傾向をたどり始めているのに、住宅会社は相変わらず新築のマンションや住宅を建て続けているわけですから、供給過剰となるのは目に見えているわけです。


 この傾向は、すでに首都圏や大都市圏郊外、地方地域で顕著に現れています。全国の賃貸マンションの空き家率が年々上昇を続けており、投資用マンションやアパートに住み手が洗われず、家賃も下落傾向をたどっているのです。


■住宅ローンの債務を抱えるリスク

 これ程までに就労条件や住宅事情に大きな変化が訪れているにもかかわらず、高度経済成長期と同様にマイホームを購入される方が多いのは、少々異常と言わざるを得ません。


 また、終身雇用制度が崩壊状態にあるにも関わらず、高度経済成長期と同様に、頭金ゼロの35年ローンで住宅を取得しようとされる方が後をたちません。中には、住宅ローンの支払い完了を65歳から70歳に設定される方もいます。


 60歳まで現在の仕事を続けることができる保証が得られない方が、定年以降も住宅ローンを支払い続けられる確率はきわめて低いといえることでしょう。


 生活さえもままならない老後において、毎月の住宅ローン返済がのしかかることを考えるならば、それがいかに高いリスクであるのかを、ご理解いただけけることでしょう。




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