平日午前中カフェでひとり座る高齢者の自体

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■老後に生き甲斐を持つことができない現実

 定年退職を迎えられた方に「生き甲斐は何ですか?」と伺うと、多くの方は「特にない」と答えられます。そして「何もないが、健康で天寿を全うできれば」との言葉が続くわけです。現役世代においては、家族を養うことや、その為の仕事自体が生き甲斐であったはずです。つまり、家族の中心として生きること、仕事を通じて社会貢献を果たすことが生き甲斐となっており、それ自体が自分の存在意義でもあったわけです。


 しかしながら、定年を迎える頃には、子供はすでに独立して家を出ているものです。また、仕事を失うわけですから、社会貢献の場も失われ、よって生き甲斐をも失うこととなります。あとは健康で生きながらえつつ天寿を全うするという願望がそこには残るのみとなります。


■カフェで一人時を過ごす高齢者

 平日の午前中、カフェやファミリーレストランでは、一人でなにもせずに席に座る定年退職後の高齢者の方々が目立ちます。そしてそこには「定年退職後にはやりたいことをやりたいだけやる」といった輝きは感じることがありません。これはなぜでしょうか。現役世代のあこがれであった「毎日が日曜日」を手にされたのにも関わらず、なぜつまらなそうにひとりで座っているのでしょうか。


 これは、実際に定年を迎えられた方々に取材することによってその答を知ることができます。


 定年退職をしてからしばらくの間年は、これまでしたいことの多くを日々楽しんだといいます。たとえば妻と国内外を旅行したり、ゆっくりと温泉に使ったり趣味に没頭します。しかしそれも1年もすれば飽きがきます。


 よって、毎日家でゴロゴロとテレビを観る時間が増え始めます。すると、日々ゴロゴロしている妻の機嫌を損なうことになります。妻からするならば、これまで昼間は仕事に出かけていた夫がずっと家にいることになり、常に夫の世話をしなければならないことになります。朝食を作り家事をして昼近くになれば昼食を作り、午後には買い物、そして夕食を作る日々が続きます。夫は何かと頼みごとをするものの自らは日々ゴロゴロとして過ごしています。そしてある時、妻のストレスが頂点を迎えるというわけです。


 これはまずいと気づいた夫は朝食をとってから外出することにします。当初は公園や図書館へと出向くことになりますが、それも長くは続かず、結果としてカフェはファミレスに一人座って静かに時を過ごすことになるのだそうです。


 さてこの老後、楽しいと思えるでしょうか。また、一人で座る高齢者には何が足りかなったのでしょうか。




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