老後において新たな物や事に触れる必要性

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■高度な内容でも発展性に乏しくては意味がない

 長いこと生きていれば、その時間だけ多くのことを体験したり学ぶことになります。この中で、徐々に自分で見いだした法則性の中だけで生きようとする方も増え始めるものです。これまで積み上げた経験の範囲内で思考したり行動を起こすのであれば、苦労をすることなく事を進めることができます。また、経験値が伴っていることから、失敗することなく楽にこなすことができるからです。


 しかしながら、自分の過去にとらわれた閉鎖的な生活が身についてしまうと、頭を使う機会が少なくなることから、痴呆を呼び寄せてしまうことにもなりかねません。


 ちなみに「毎年同じノートを用いている教授の講義はとるな」といった言葉をご存じでしょうか。毎年同じノートを使って講義に臨む教授の場合、固定化された内容にとどまることから発展性に乏しく、ある水準での学問しか教えることができないことが少なくありません。また、このような方の場合、定年を迎えられた以降、痴呆を発症しやすいとの統計値もあるようです。つまり、難しい学問を教える立場の方々であったとしても、固定化された領域の中での思考では、常に脳を活性化させ続けることは難しいわけです。


■新たなことに常に挑戦し続ける必要性

 人は新たなことに臨む際に脳を使うといわれています。新たなことを経験する際には、それまでの思考回路を用いることができません。このため何度も失敗を繰り返しながら、徐々に経験値をあげる必要があります。この際脳では、新たな事に対する専用回路を、シナプスなどの構成を組み替えることで作り出すことになります。


 つまり、新たなことに対する取り組みとは、脳の活性化に大きく貢献しているわけです。最近の研究においては、年齢に関係なく脳の活性化が実現することがわかってきています。高齢者となられて新たなことに挑戦するのは、敷居が高いものです。しかしそれは、逆に考えるならばそれだけ脳を活性化させることであり、老化を防ぐのみならず、高齢者になってなお、脳を鍛えることにつながっていることになります。


■老後において脳に刺激を与え続けるために

 では、老後において常に脳に刺激を与えるためには、どのようなことを行えば良いでしょうか。これを楽しみながら実現する方法として、これまでに知らなかった学問を学ぶといった方法を挙げることができます。


 たとえば、英語を始めとするさまざまな言語の習得を目指すというのはいかがでしょうか。最近では言語学習のための優れた教材が多くありますし、書店を訪れればCD付きの書籍も安価で入手可能です。また、海外旅行も比較的安価であることから、実際に海外で言語を学ぶことさえできるはずです。


 また、定年退職を期に、コンピュータについて学び始める方も多いようです。PCの使い方のみならず多くのソフトウェアやアプリに接したり、中には開発言語を学び始めたという方もいらっしゃるものです。


 さらには、定年を期に大学で学び始めるという方もいらっしゃるようです。定年後に大学に入学する場合、AO枠を使うことができるので、受験戦争に参戦することなく学生となることができます。


「老後に勉強は勘弁」という方の場合、旅に出るというのはいかがでしょうか。旅には、これまで訪れたことのなかった地を訪れるといった楽しみがあるものです。これまでに観たことのない名所を訪れたり、その地域の文化、さらにはその地域に住む人々との交流を図ることは、脳の活性化にも多大な効果をもたらすはずです。


 ちなみに、旅に出られた数日間について、あとからそれを人に語ることはたやすいはずです。多くのエピソードを、いくらでも語ることができることでしょう。しかしその旅と同じ数日間の日常について語ろうとしても、なかなか難しいものです。旅はこれほどまでに脳に新たな刺激や鮮明な記憶を与えているわけです。


 新たな物事にふれることを日常の中に取り入れるならば、それだけで痴呆のリスクが軽減されることでしょう。そしてそれは、健全なる精神を維持する上でもとても効果的なものといえるでしょう。




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